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見たことないブレーキの調整【REPAIR】

更新日:2023年7月9日


オールドバイクと言って良いのだろうか。。。

でも30年くらい前のモデルなんでもうオールドバイクなんでしょうね


アメリカ生産をしていたアルミで有名な観音出る



ブレーキが片効きしてるから調整してほしいとのご依頼



見ると機構はカンチブレーキ

ダイアコンペかシマノが昔に出してたブレーキだろうか・・・


改めてブレーキを確認する



通常のカンチブレーキは吊り型をしており

このブレーキも同様に吊り型

でも後ろを見るとフレームにボルトで固定・・・?


この時点で雲行きが怪しくなる


ワイヤー受けならまだ解るがこれはチドリ本体を固定するようになってるので

なんでここに取り付け?他のフレームにはこんなのないが??

と頭に「???」と浮かべながら作業を


とりあえず構造を理解するためにそれぞれボルトを緩めてみて動きを確認

締めて緩めてを繰り返してみて構造を少しずつ把握していく


このモデルはどこかでバネスプリングがあるか

もしくは気合で調整するかのどちらか


構造としては片側のワイヤーを引っ張って

ブレーキシューが当たるともう片側も動くようなブレーキとおおよそ判明


そうなればやはりカンチブレーキっぽいので

ここはグーグル先生に説明書があるかを探してもらう


しかしカンチブレーキで検索をしてみるも

思った通りヒットせず


そらそうだ、見るからにオールドパーツっぽいので

あっても記事が少ないか絶版品でそもそも載ってすらない可能性もある


どうやれば同じ物を探し出せるんだろうと思案してると

ブレーキ本体に書かれている文字とクランクの文字が同一なのに気が付く

藁にもすがる思いで検索をしてみると海外サイトで沢山ヒット


なるほど日本語はやはりダメだなと気が付き

メーカーやモデル名?で検索


モデル名は「Force 40 PLUS」 と言うらしい

Force 40というのも存在してるがこちらは吊りの形が違うのでPLUSモデルが正しいっぽい


そうして調べてると30年くらい前にあった部品で

観音出るが独自に展開していたブランドのよう(ステムやハンドルにあるCシリーズの前身?)

たぶんトレックのボントレガーみたいなのかな?

詳しい事は判らずコメントでも「キャノンデール独自の」とか書いてあったりした


しかも30年前ってまだスポーツバイクが一般的に普及前後くらいなので

クロスバイクという概念があったかなかったかくらいの時じゃないのかな・・・


90年代後半くらいから徐々に一般的になって

2000年に入ってGIANTのエスケープで火がついた感じだったような?


脱線してるんで話を戻すと

このforce40PLUSは他のメーカーでは採用されてない独自カンチブレーキっぽいので

調整方法も調べてみても

「メーカーテクニカルにいるおじいちゃんにTELすれば教えてくれるぜ」

「ショップが40ドルかけて勉強するブレーキだからforce40PLUS」

「このブレーキ調整が出来るショップは信頼できる」

とか面白いコメントが多かった


いや、そんな面白い話はいいねん・・・


記事やスレッドを見てると調整方法やリペアパーツを探してるのが多い

しかも調整方法は書いてないから上記のコメントみたいなのばっか

これは本格的に不味いぞと思ってるとなんと説明書を発見



こんな古くてニッチな部品の説明書が残ってるなんてほぼ奇跡でしょう



ちゃんと裏面にはキャノンデールの文字もあるんで

やっぱり自社ブランド品っぽい


それで調整を開始すると

これまためちゃめちゃ面倒

現行のカンチなどはブレーキ本体に調整ボルトがあるので

タッチや張りを調整できるのに対して

これはチドリ本体で調整しか出来ないので超シビア



さらに方効きしてから反対側のブレーキが動くので

左右同時のタッチは不可なのでは・・・・


そこで更に調べてみるとブレーキ調整?をした動画を発見

調整後?のブレーキの動きを見てるとやっぱり左右タッチはバラバラ


うん


まぁそうだろうなとは思ってた


ということで極力引きを軽くしつつ

タッチも当たって直ぐに反応するように調整をする


コツとしてはチドリにあるバネをうまく利用すると

片方バネがバカになったVブレーキみたいに動く左右が動く

このバネの役割は左右のクリアランスを保つだけっぽい



そうして左右のクリアランスをとりつつ

ブレーキの引きもある程度軽くしつつ

ブレーキの効きもしっかりあることを確認して終了


流石に初めて見る部品だったので色々と困惑したものの

取り扱い説明書を発見できたのはつよい


なんとか前後とも調整ができたので作業完了

久しぶりにオールドパーツを触って改めて感じた

現代パーツの調整のし易さ


たぶん当時は斬新さだったり革新的な開発があったんでしょう

今では落ち着きましたがパーツも進化してないようで色々と進化してるんですね


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